自分の心を見張れ
箴言4:23-27には次のように記されています。
“23 何を見張るよりも、あなたの心を見守れ。いのちの泉はこれから湧く。
24 曲がったことを言う口をあなたから取り除き、ゆがんだことを言う唇をあなたから遠ざけよ。
25 あなたの目が前方を見つめ、まぶたがまっすぐ前を向くようにせよ。
26 あなたの足の道筋に心を向けよ。そうすれば、あなたのすべての道は堅く定まる。
27 右にも左にもそれてはならない。あなたの足を悪から遠ざけよ。”(2017)とあります。
箴言4:23を、
2017は、“何を見張るよりも、あなたの心を見守れ。いのちの泉はこれから湧く。”と訳し、
口語訳は、“油断することなく、あなたの心を守れ、命の泉は、これから流れ出るからである。”と訳し、
新共同訳は、“何を守るよりも、自分の心〔(ヘ)「レブ」(筆者挿入)〕を守れ。そこに命の源がある。”と訳し、
リビングバイブルは、「何よりも、あなたの心を守りなさい。心は生活全体に影響を与えるからです。」と意訳し、
フランシスコ会訳は、“用心深くお前の心を守れ。そこから、命の泉が湧き出る。”と訳し、
聖書協会共同訳は、“守るべきものすべてにも増してあなたの心を保て。命はそこからくる。”と訳しています。
「あなたの心を守りに守れ、すべてから。何故なら、いのちの(複数形)出口の一部だから。」(私訳)とも訳せます(直訳的に)。
この聖句を読んでいると、新約的には、イエス様の次の聖句を思い浮かべます。
ヨハネ7:37-39には次のように記されています。
“37 祭り〔仮庵の祭(筆者挿入)〕が最も盛大に祝われる終わりの日に、イエスは立ち上がって大声で言われた。「渇いている人はだれでも〔直訳は、「誰かが渇いているなら」(筆者挿入)〕、わたしのところに来て飲みなさい。
38 わたし〔イエス・キリスト(筆者挿入)〕を信じる者は、聖書に書いてあるとおり、その人の内〔ギリシア語原語は「コイリア」で、空洞、腹、子宮、心、マトリックス等の意があります(筆者挿入)〕から生きた水が川〔「川」は複数形(筆者挿入)〕となって流れ出るようになる。」
39 イエスは、御自分を信じる人々が受けようとしている“霊”について言われたのである。イエスはまだ栄光を受けておられなかったので、“霊”がまだ降っていなかった〔直訳「聖霊はまだなかった」で、人の内に住んでくださるという意味での聖霊はまだ来ていなかった、との意でしょう。旧約時代は内住ではありませんでした。(筆者挿入)〕からである。”(新共同訳)
新約時代にキリスト者に内住してくださった聖霊は、全き神である御子が全き罪のない人となり、その御子イエス様の内にあって、イエス様と共に人間性を体験なさったのです。その聖霊がキリスト者に内住してくださったのです。それ故、ローマ8:26.27の“同様に、”霊”も弱いわたしたちを助けてくださいます。わたしたちはどう祈るべきかを知りませんが、”霊”自らが、言葉に表せないうめきをもって執り成してくださるからです。人の心を見抜く方は、”霊”の思いが何であるかを知っておられます。”霊”は、神の御心に従って、聖なる者たちのために執り成してくださるからです。”(新共同訳)という聖句にも頷けるのです。
11弟子たちが聖霊を受けたのは、ヨハネ20:21.22の箇所であり、次のように記されています。
“21 イエスは再び彼らに言われた。「平安があなたがたにあるように。父がわたしを遣わされたように、わたしもあなたがたを遣わします。」22 こう言ってから、彼らに息を吹きかけて言われた。「聖霊を受けなさい。」”(2017)とあります。
11弟子以外の人たちの中でイエス様を信じた人は、ペンテコステ(五旬節)の日及びその後に聖霊を受けたのです。
フランスにパスカルというキリスト者がいました。この人は、キリスト教の神学者であると共に、哲学者、物理学者、思想家、数学者、発明家、実業家でもあった人です。
パスカルは、多くの言葉を残しましたが、その中に、「人の心の中には、神が作った空洞がある。その空洞は創造者である神以外のものよっては埋めることができない。」
というものがあります。
パスカルのこの言葉は、今日書いてきたイエス様の御言葉の中にあるものを組み合わせるとできる言葉です。
再掲しますが、イエス様の御言葉とヨハネの解説は、次のように記されていました。
“37 祭り〔仮庵の祭(筆者挿入)〕が最も盛大に祝われる終わりの日に、イエスは立ち上がって大声で言われた。「渇いている人はだれでも〔直訳は、「誰かが渇いているなら」(筆者挿入)〕、わたしのところに来て飲みなさい。
38 わたし〔イエス・キリスト(筆者挿入)〕を信じる者は、聖書に書いてあるとおり、その人の内〔ギリシア語原語は「コイリア」で、原義は「空洞」、その他、腹、子宮、心、マトリックス等の意があります(筆者挿入)〕から生きた水〔聖い霊(筆者挿入)〕が川〔「川」は複数形(筆者挿入)〕となって流れ出るようになる。」
39 イエスは、御自分を信じる人々が受けようとしている“霊”について言われたのである。イエスはまだ栄光を受けておられなかったので、“霊”がまだ降っていなかった〔直訳「聖霊はまだなかった」(筆者挿入)〕からである。”(新共同訳)”と。
イエス様を信じた時に、心の中の空洞となっている部分に新生という意味での霊の誕生をしたのでしょう。そしてそこに聖い霊が入ってくださったのです。
1コリント6:17には、“主と交わる者は、主と一つの霊となるのです。”(聖書協会共同訳)と記され、
ヨハネ14:16.17には、“わたしは父にお願いしよう。父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。この方は、真理の霊〔聖霊のこと(筆者挿入)〕である。世は、この霊を見ようとも知ろうともしないので、受け入れることができない。しかし、あなたがたはこの霊を知っている。この霊があなたがたと共におり、これからも、あなたがたの内にいるからである。”(新共同訳)というイエス様の御言葉があり、
ヨハネ14:23には、“「だれでもわたしを愛する人は、わたしのことばを守ります。そうすれば、わたしの父はその人を愛し、わたしたちはその人のところに来て、その人とともに住みます。”(2017)というイエス様の御言葉があるのです。
{「川」(複数形)が流れ出るようになる(ヨハネ7:38)}
新生したキリスト者の心の中には、聖なる、すなわち主なる神の霊があり、心がきよくあるとき、その心の中の霊から、主の何か(様々な良きもの)が流れ出していくのです。
それ故、主の働きを阻害するものを処理する必要があるのです。
今日の箇所、すなわち箴言の続きの聖句には次のように記されています。
“24 曲がったことを言う口をあなたから取り除き、ゆがんだことを言う唇をあなたから遠ざけよ。
25 あなたの目が前方を見つめ、まぶたがまっすぐ前を向くようにせよ〔ヘブル12:2a参照(筆者挿入)〕。
26 あなたの足の道筋に心を向けよ。そうすれば、あなたのすべての道は堅く定まる。
27 右にも左にもそれてはならない。あなたの足を悪から遠ざけよ。”(2017)とあります。”
<お祈り>
天のお父様。
あなたの御名を賛美します。
あなたはパウロを通して、ローマ信徒への手紙6:6に、「わたしたちの古い自分がキリストと共に十字架につけられたのは、罪に支配された体が滅ぼされ、もはや罪の奴隷にならないためである」(新共同訳)と記してくださり、またガラテヤ5:24には、「キリスト・イエスに屬する者は、肉とともに其の情と慾とを十字架につけたり。」(文語訳)と記してくださいました。
その恵みに立って、私を通しても三一の主なる神様に働いて頂くことができますように。
尊きあなたの御名を崇め、感謝しつつ、私たちの主キリスト・イエス様の御名で祈ります。アーメン。
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