申命記29:15-28 捕囚の預言/祝福される生き方
申命記29:15-28には次のように記されています。
“15 私たちがエジプトの地に住んでいたこと、また諸国民の間を通って来たことは、あなたがたはよく知っているはずだ。なぜなら、あなたがた自らが 通って来たからだ。
16 あなたがたは、彼らのところにある木や石、銀や金でできた憎むべき偶像を見た。
17 あなたがたの中に、今日、心変わりして私たちの神、主を離れ、諸国民の神々のもとに行って仕えるような男や女、氏族や部族があってはならない。あなたがたの中に毒草や苦よもぎの根があってはならない。
18 この呪いの言葉を聞いても、心の中で自分を祝福し、「心をかたくなにして歩んでも、私は大丈夫だ」と言うなら、潤っている地も乾いている地と共に滅びる。
19 主はその人を赦そうとはされない。その時、主の怒りと妬みは燃え上がり、この書に書かれているすべての呪いがその者にかかり、主は彼の名を天の下から消し去られる。20 主はイスラエルのすべての部族から彼をえり分け、この律法の書に書かれている契約の呪いに従って災いを下される。
21 後の世代の者たち、すなわち、あなたがたの後に続く子孫や、遠くの地から来た外国人も、その地に主が下された災いと病を見て言うであろう。
22 「主が怒りと憤りで覆されたソドムやゴモラ、アドマやツェボイムのように、その地はすべて硫黄と塩で荒廃し、種も蒔けず、いかなる草も育たず、生えない。」
23 また、あらゆる国民は言うであろう。「主はなぜ、この地にこのようなことをされたのか。どうしてこのように大いなる怒りを燃やされたのか。」
24 これに対して人々は言うであろう。「彼らの先祖の神、主が彼らをエジプトの地から導き出したときに結ばれた契約を、彼らが捨て、25 彼らの知らない、また彼らに割り当てられてもいない他の神々のもとに行って、これに仕え、これにひれ伏したからである。
26 それゆえ、主の怒りがこの地に向かって燃え、この書に書かれている呪いがことごとく臨んだのである。
27 主は怒りと憤りと激怒をもって彼らをその土地から引き抜き、他の地に投げ捨てて今日のようにされた。」28 隠されたことは、私たちの神、主のものである。しかし、現されたことは、とこしえに私たちとその子孫のものであり、私たちがこの律法のすべての言葉を行うためである。”(聖書協会共同訳)とあります。
(口語訳、新改訳のこの個所は、16-29節となっています。)
十戒の第一~第四には、
“7 あなたには、わたし〔ヤハウェ(筆者挿入)〕以外に、ほかの神があってはならない。
8 あなたは自分のために偶像を造ってはならない。9 それらを拝んではならない。それらに仕えてはならない。
11 あなたは、あなたの神、主の名をみだりに口にしてはならない。
12 安息日を守って、これを聖なるものとせよ。”(申命記5章・2017)と記されています。
神ヤハウェ(主)との契約を破り、契約を破っても心から悔い改めることなく平然としていたら、神からの呪いが下るという契約をイスラエルは神ヤハウェ(主)と締結していました。
神ヤハウェ(主)からの最初の呪いは、
“16 あなたは町にいても呪われ、野にいても呪われる。
17 あなたの籠もこね鉢も呪われる。
18 あなたの胎から生まれる子も、土地の実りも、牛の子も羊の子も呪われる。”(申命記28章・聖書協会共同訳)というものでした。
呪いには段階があり、ヤハウェ(主)は、神ヤハウェ(主)に背を向けたイスラエルに悔い改めるようにと、折々に預言者を送り、神ヤハウェ(主)とイスラエルの関係を正そうとしました。
悔い改めて主に立ち返れば、ヤハウェ(主)は、祝福を与えたのです。
しかし、立ち返ることをせず、どんどん悪の道に突き進んだ場合は、呪いの最終段階がもたらされます。
申命記28:58-68には次のように記されています。
“58 もしこの書に書かれている、この律法の言葉のすべてを守り行わず、この栄(は)えある畏るべき名、あなたの神、主を畏れないならば、59 主はあなたとその子孫に激しい災いを下される。災いは大きく、久しく続き、病もまた重く、久しく続く。
60 主は、あなたが恐れていたエジプトのあらゆる病気を再び臨ませる。それらはあなたにまとわりつくだろう。
61 主はさらに、この律法の書に書かれていないあらゆる病と災いをあなたにもたらし、あなたを滅びに至らせる。
62 あなたがたは空の星のように数が多かったが、あなたの神、主の声に聞き従わなかったから、僅かな者しか残らない。
63 主は、あなたがたを幸せにして数を増やすことを喜ばれたように、今はあなたがたを滅ぼし絶やすことを喜ばれる。あなたが入って所有する土地から、あなたがたを引き離される。
64 主は地の果てから果てまで、あらゆる民の中にあなたがたを散らされ、あなたはそこで、あなたも先祖たちも知らなかった木や石でできた他の神々に仕えるようになる。
65 その諸国民の中では、安らぐことも、足の裏を休めることもできない。主はその地であなたの心をおののかせ、目を衰えさせ、気力を挫く。
66 あなたの命は危険にさらされ、夜も昼もおびえ、その命さえおぼつかなくなる。
67 あなたは、心に抱く恐怖と目の当たりにする光景のために、朝には「夕方ならよいのに」と言い、夕方には「朝ならよいのに」と言う。
68 「あなたは二度と見ることはない」と私が言った道を通って、主はあなたを船でエジプトに送り返される。あなたがたはそこで自らの身を男女の奴隷として敵に売ろうとするが、買ってくれる者はいない。”(聖書協会共同訳)とあります。
主に従えば祝福を与えられたのに、呪いの内容を知らされていながらも、主に背き続けた結果、北イスラエル王国はアッシリアに捕囚となり、南イスラエル(ユダ王国)はバビロンに捕囚となったのです。(ダビデ王の時代は、主の祝福が成就したのです。)
2列王記17章には次のように記されています。
“2 彼は主の目に悪とされることを行った。/
5 アッシリアの王はこの国の全土に攻め上った。彼はサマリアに攻め上って、三年間この町を包囲した。
6 そして、ホシェアの治世第九年に、アッシリアの王はサマリアを占領した。彼はイスラエル人を捕囚としてアッシリアへ連れ去り、ヘラ、ハボル、ゴザン川、メディア各地の町に住まわせた。
7 こうなったのは、イスラエルの人々が、彼らをエジプトの地から、エジプトの王ファラオの支配から導き上った神、主に対して罪を犯したからである。彼らは他の神々を畏れ敬い、8 主がイスラエルの人々の前から追い払われた諸国民の風習と、イスラエルの王たちが取り入れた風習に従って歩んだからである。
9 イスラエルの人々は、自分たちの神、主に対して正しくないことをひそかに行った。見張りの塔から城壁に囲まれた町に至るまで、すべての町に高き所を築き、10 すべての小高い丘の上に、すべての生い茂った木の下に石柱〔偶像神バアルの依り代(筆者挿入)〕やアシェラ像を立てた。
11 主が彼らの前から追い払われた諸国民と同じように、彼らはすべての高き所で香をたき、悪を行って主を怒らせた。
12 「このようなことをしてはならない」と主が言っておられたにもかかわらず、彼らは偶像に仕えたのである。
13 実際、主は、すべての預言者、すべての予見者を通して、イスラエルとユダにこう厳しく命じられていた。「悪の道から離れて立ち帰りなさい。すべての律法に従って、私の戒めと掟を守りなさい。それは私があなたがたの先祖に命じたものであり、僕である預言者を通してあなたがたに伝えたものである。」14 しかし、彼らは聞き従わなかった。自分たちの神、主を信じなかった先祖がかたくなであったように、彼らもかたくなであった。
15 彼らは、主の掟、主が先祖と結ばれた契約、主が彼らに厳しく命じられた定めを拒み、空しいものに従って歩んで、自らも空しくなり、主が彼らのように行ってはならないと命じられていた周囲の諸国民に従って歩んだ。
16 彼らは自分たちの神、主の戒めをことごとく捨て去り、自分たちのために、二頭の子牛の鋳像を造り、アシェラ像を造り、天の万象にひれ伏し、バアルに仕え、17 自分たちの息子や娘に火の中を通らせ〔人身御供(筆者挿入)〕、占いやまじないを行った。彼らは自らを売り渡して主の目に悪とされることを行い、主を怒らせた。
18 主はイスラエルに対して激しく怒り、御前から彼らを退け、ただ、ユダの部族だけしか残されなかった。
19 ところが、ユダもまた自分たちの神、主の戒めを守らず、イスラエルが取り入れた風習に従って歩んだ。
20 そこで、主はイスラエルのすべての子孫を拒んで苦しめ、略奪者の手に渡された。こうして彼らをついには御前から捨て去られた。
21 主がダビデの家からイスラエルを引き裂かれたとき、人々はネバトの子ヤロブアムを王にした。だがヤロブアムは、イスラエルを主から離れるように仕向け、彼らに大きな罪を犯させた。
22 イスラエルの人々は、ヤロブアムが犯したすべての罪を犯し続け、それから離れなかった。
23 ついに主は、僕であるすべての預言者を通して語られたとおり、イスラエルを御前から退けられた。主はイスラエルをその土地から捕囚としてアッシリアへと連れ去られ、今日に至っている。”(聖書協会共同訳)とあります。
ユダ王国の民のバビロン捕囚については省略します(呪いを受ける原理は同じです)。
<お祈り>
天のお父様。
あなたをほめたたえます。
ダビデのように、あなたを愛し、あなたに従えば祝福が与えられることを覚えます。
主を愛し、主に従い、喜びをもって主にお仕えすることが出来る者として主がお整え下さいますように。
そのようにしつつ、主キリスト・イエス様の現われを待ち望む者であらせてください。
私たちの主キリスト・イエス様の御名で祈ります。アーメン。
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コメント
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私はまだ浅いので神様を変えるなんてあり得ないと思ってしまいますが、様々な状況下にいれば、主である神様を信じきることができなくなってしまうという事なのでしょうね。私にもあり得る話です。
学びながら、今のままでいいのかな?と思う事がありました。
聖書の学びでは無い他の事ですが、他者と同じ事をしていないかも…と思いました。そこには主が絡んでいるのかな?と考えると、異なる気もします。目に見えて〝預言者〟がいてくれるといいなぁと思いました。
間違えた時は立ち返る事が大切である事を改めて学ばせていただきましたので、頑なな心とならないよう気をつけたいと思います。
そして、やはり祈り続け、導いていただきたいと思います。
表題の節が68節となっていました。
投稿: mitiko | 2023年9月 5日 (火) 07時26分
聖書を読みたくないなー、と思うときにも聖書を読み、祈りたくないなー、と思うときにもお祈りを忘れずにすることは大切だろうと思います。
~したくないなー、という様な思いを持たせるのはサタンだからです。
黙示録をも含め、イエス様によって、預言は、完了されたのです。
へブライ1:1.2には、
“神は、かつて預言者たちによって、多くのかたちで、また多くのしかたで先祖に語られたが、この終わりの時代には、御子によってわたしたちに語られました。”(新共同訳)と記され、
黙示録1:1には、“イエス・キリストの黙示。この黙示は、すぐにも起こるはずのことを、神がその僕たちに示すためキリストにお与えになり、そして、キリストがその天使を送って僕ヨハネにお伝えになったものである。”(新共同訳)と記されています。
投稿: トミー | 2023年9月 5日 (火) 10時26分
そうでした!
忘れていました!サタンの誘惑を…。
学びます。祈ります。
ありがとうございます。
投稿: mitiko | 2023年9月 5日 (火) 13時12分