アモス9:11-15 主はイスラエルを回復させる/すべてのものは神から発し、神によって保たれ、神の栄光のために
アモス9:11-15には、
“11 その日、わたしは倒れているダビデの仮庵を起こす。その破れを繕い、その廃墟を起こし、昔の日のようにこれを建て直す。12 これは、エドムの残りの者とわたしの名で呼ばれるすべての国々を、彼らが所有するためだ。──これを行う主〔ヤハウェ(筆者挿入)〕のことば。13 見よ、その時代が来る。──主〔ヤハウェ(筆者挿入)のことば──そのとき、耕す者が刈る者に追いつき、ぶどうを踏む者が種蒔く者に追いつく。山々は甘いぶどう酒を滴らせ、すべての丘は溶けて流れる。14 わたしは、わたしの民イスラエルを回復させる。彼らは荒れた町々を建て直して住み、ぶどう畑を作って、そのぶどう酒を飲み、果樹園を作って、その実を食べる。15 わたしは、彼らを彼らの地に植える。彼らは、わたしが与えたその土地から、もう引き抜かれることはない。──あなたの神、主〔ヤハウェ(筆者挿入)は言われる。」”(新改訳2017)と預言されています。
11節には、「その日、わたしは倒れているダビデの仮庵を起こす。その破れを繕い、その廃墟を起こし、昔の日のようにこれを建て直す。」とあります。
「その日」とは、何時の時代のことでしょうか?
アモスの預言は、恐らくB.C.762年頃のことと思います。
イスラエル(北イスラエル王国)がアッシリアによって滅ぼされたのがB.C.722年です。
イスラエル(北イスラエル王国)は10氏族から成っていましたが、捕囚となった多くの子孫たちのその後の行方は定かではありません。
ユダ王国(南イスラエル)がバビロンによって滅ぼされ、多くの民が捕囚とされたのは、B.C.587/586年です。
ユダを中心とする南イスラエルの人たちが捕囚から解放されてユダの地に戻り始めたのはB.C.538年です。
11節は、この時のことを預言しているのでしょうか?
しかし、その後、A.D.70年にローマによってエルサレムは滅ぼされ、ユダの民たちは世界に散っていきました。
1948年に、主は、主の預言にあるように(エゼキエル36:8-11)イスラエルを再建しました。
11節は、この時のことを言っているのでしょうか?
現在、イスラエルは、11節の預言「わたしは倒れているダビデの仮庵を起こす。その破れを繕い、その廃墟を起こし、昔の日のようにこれを建て直す。」と語られた状態に近くなっています。
しかし、近未来に、イスラエルはまた廃墟に近い状態になることでしょう。
それは、エゼキエル38章の預言の戦いがありますし、
ダニエル11:40-12:1には、“40 終わりの時に、南の王が彼と戦いを交える。北の王は戦車、騎兵、および大船団を率いて南の王を襲撃し、国々に侵入し、洪水のように通り過ぎる。41 彼は麗しい国〔イスラエル(筆者挿入)〕に攻め入り、多くの者が倒れる。しかし、エドムとモアブ、またアンモン人のおもだった人々は、彼の手から逃げる。42 彼は国々に手を伸ばす。エジプトの地もその手を免れることはない。43 彼は金や銀の秘蔵物と、エジプトのすべての宝物を手に入れ、ルブ人とクシュ人が彼につき従う。44 しかし、東と北からの知らせが彼をおびえさせる。彼は多くのものを絶滅させようとして、激しく怒って戦いに出て行く。45 彼は、海〔地中海(筆者挿入)〕と聖なる麗しい山〔エルサレム(筆者挿入)〕との間に、本営の天幕を張る。しかし、だれも助ける者はなく、ついに彼は終わりを迎える。1 その時、あなた〔ダニエル(筆者挿入)〕の国〔イスラエル(筆者挿入)〕の人々を守る大いなる君ミカエルが立ち上がる。国が始まって以来その時まで、かつてなかったほどの苦難の時が来る。しかしその時、あなたの民で、あの書〔いのちの書(筆者挿入)〕に記されている者はみな救われる。”(新改訳2017)と記されていますから。
更に、この世の終わりには、主キリスト・イエス様が、王の王として、主の敵に立ち向かわなければ、選民(イスラエル人)は滅んでしまうと、主は言われました。
マタイ24:15-22には、
“15 それゆえ、預言者ダニエルによって語られたあの『荒らす忌まわしいもの』が聖なる所〔エルサレム神殿(筆者挿入)〕に立っているのを見たら──読者はよく理解せよ──16 ユダヤにいる人たちは山へ逃げなさい。17 屋上にいる人は、家にある物を取り出そうとして下に降りてはいけません。18 畑にいる人は上着を取りに戻ってはいけません。19 それらの日、身重の女たちと乳飲み子を持つ女たちは哀れです。20 あなたがたの逃げるのが冬や安息日にならないように祈りなさい。21 そのときには、世の始まりから今に至るまでなかったような、また今後も決してないような、大きな苦難があるからです。22 もしその日数が少なくされないなら、一人も救われないでしょう。しかし、選ばれた者たちのために、その日数は少なくされます。”(新改訳2017)と記されています。
この状態を終わらせるために、主は王の王、主の主として、天から下って来られます。
黙示録19:11-21には、
“11 また私は、天が開かれているのを見た。すると見よ、白い馬がいた。それに乗っている方〔主キリスト・イエス様(筆者挿入)〕は「確かで真実な方」と呼ばれ、義をもってさばき、戦いをされる。12 その目は燃える炎のようであり、その頭には多くの王冠があり、ご自分のほかはだれも知らない名が記されていた。13 その方は血に染まった衣をまとい、その名は「神のことば」と呼ばれていた。14 天の軍勢は白くきよい亜麻布を着て〔黙示録19:8参照(筆者挿入)〕、白い馬に乗って彼に従っていた。15 この方の口からは、諸国の民を打つために鋭い剣が出ていた。鉄の杖で彼らを牧する〔黙示録12:5参照(筆者挿入)〕のは、この方である。また、全能者なる神の激しい憤りのぶどうの踏み場を踏まれるのは、この方である。16 その衣と、もものところには、「王の王、主の主」という名が記されていた。17 また私は、一人の御使いが太陽の中に立っているのを見た。彼は大声で叫び、中天を飛んでいるすべての鳥たちに言った。「さあ、神の大宴会に集まれ。18 王たちの肉、千人隊長の肉、力ある者たちの肉、馬とそれに乗っている者たちの肉、すべての自由人と奴隷たち、また小さい者や大きい者たちの肉を食べよ。」19 また私は、獣と地の王たちとその軍勢が集まって、馬に乗る方とその軍勢に戦いを挑むのを見た。20 しかし、獣は捕らえられた。また、獣の前でしるしを行い、それによって獣の刻印を受けた者たちと、獣の像を拝む者たちを惑わした偽預言者も、獣とともに捕らえられた。この両者は生きたまま、硫黄の燃える火の池に投げ込まれた。21 残りの者たちは、馬に乗っている方の口から出る剣によって殺され、すべての鳥が彼らの肉を飽きるほど食べた。”(新改訳2017)と記されています。
というわけで、この時のイスラエルの状態は、主の地上再臨がなければ、滅んでしまうような状態です。(何度も書いていますが、キリストの地上再臨より前に、キリスト者は、天において、キリストとの婚礼の儀を終え、美しくきよく且つ永遠に滅びることのないキリストの花嫁とされています)
さて、アモス9:11の「その日」は、この主の勝利の日を言うのでしょうか?
この時即ちキリストの地上再臨を契機に、キリストの千年王国が始まっていきます。
キリストの千年王国であれば、
アモス9:11.12の預言はすべて頷けます。
リビングバイブルは、11.12節を
“「11 その時には、今は荒れ果てたままになっているダビデの町を再建し、以前のように栄えた町にする。12 イスラエルは、エドムの残りの者と、わたしに属するすべての国の残りの者とを所有する。」このすべてを計画した主が、このように言うのです。”と意訳しています。
キリストの千年王国では、イスラエルの12氏族全体が回復されています(エゼキエル48章)。更には、大患難時代を死なずにすんだ諸国の民の内、マタイ25:31-34に該当する人たちは、キリストの千年王国において諸国民として記されています(ゼカリヤ14:16.17)。
アモス9:13-15は、キリストの千年王国時代のイスラエル(全氏族から成るイスラエル)の状態に合致する預言であると思います。
その箇所をリビングバイブルは、
“「13 大豊作で、やっと収穫が終わると思ったら、息つく暇もなく別の種をまく有様で、イスラエルの丘のぶどう畑は甘いぶどう酒をしたたらせるようになる時が来る。14 わたしは、わたしの国民イスラエルの繁栄を回復する。彼らは荒れた町々を建て直し、再びそこに住んで、ぶどうや果樹を栽培する。自分たちの収穫した物を食べ、ぶどう酒を飲む。15 わたしは彼らを、わたしが与えた地にしっかり植えつける。彼らは、再び引き抜かれることがない。」あなたの神、主がこう言うのです。”と意訳しています。
<お祈り>
天のお父様。
あなたの御名を崇めます。
パウロはローマ11:33-36で、「ああ、神の富と知恵と知識のなんと深いことか。だれが、神の定めを究め尽くし、神の道を理解し尽くせよう。いったいだれが主の心を知っていたであろうか。だれが主の相談相手であっただろうか。だれがまず主に与えて、その報いを受けるであろうか。すべてのものは、神から出て、神によって保たれ、神に向かっているのです。栄光が神に永遠にありますように、アーメン。」(新共同訳)とあなたを賛美しています。
私も一緒に賛美させて頂きます。主の御名によってアーメン。